2月 俳句
2020-05-07
2月 俳句
【松浦 みどり】
天心に夕月ほそく至年今年(こぞことし)
【奥 まさ子】
もみじの手振りてひ孫の初笑い
【岩本 寿々代】
三世代願いこめての初詣
【宮本 房代】
おくれじと杖つきいそぐ初参り
【中尾 忠昭】
ダイエットお節料理に箸重く
【谷口 好美】
夕しぐれ猫に婆婆の愚痴きかせ
【西端 美穂】
暾(ひ)をうけて居並ぶ吊し柿の里
【笹谷 路子】
撫子の一枝添えて忌日かな
【金野 継子】
水仙のようにすんなり背を伸ばし
2月 川柳
2020-05-07
2月 川柳
【早井 つや子】
迷路から抜ければ独り身の軽さ
【早井 つや子】
彼岸花嫌う夫の忌が巡る
【早井 つや子】
今を切に生きる落ち葉と溶けてゆく
【早井 つや子】
最後迄幸せでした嘘を言い
【早井 つや子】
物すべて乏しい折りに逝った母
【岡本 和子】
ヘルパーの湯の中の手もさくらいろ
【岡本 和子】
コーヒーの一滴落ちてはしぼり染め
【岡本 和子】
朝顔のぱっと咲いてはおはようさん
5月 俳句
2020-05-07
5月 俳句
【松浦 みどり】
むらがりて裏摩周湖のふきのとう
【奥 まさ子】
咲いていた姿のままに落椿
【奥 まさ子】
初日かな国旗がゆれる旧家門
【岩本 寿々代】
老いてなほ夢に向かって一歩づつ
【岩本 寿々代】
蕗味噌のにがみなつかし母の味
【宮本 房代】
知らぬ間にスミレの花が咲いている
【中尾 忠昭】
唐松の落葉かきわけ蕗の苔
【中尾 忠昭】
大相撲いずこの国技モンゴルか
【谷口 好美】
木登りの子等の髪まで梅匂ふ
【谷口 好美】
風花の舞い込む清し露天風呂
【谷口 好美】
我も老い友も老いたるクラス会
【西端 美穂】
薄氷を踏みし日々なり八十年
【笹谷 路子】
目高漕うすらひの下息づいて
【笹谷 路子】
駆け寄りしどんどに子等の頬染まる
【塩谷 保子】
要介護むりして動き空元気
【塩谷 保子】
若い頃池辺良ばり古写真
10月 俳句
2020-05-07
10月 俳句
【松浦 みどり】
渋団扇ばたばた夕餉どきの祖母
【奥 まさ子】
夏の蝶枝にまつわり離れずに
【岩本 寿々代】
七夕の夢に向かって一歩づつ
【宮本 房代】
草を引く手の甲にのる青蛙
【中尾 忠昭】
巣立たんと風をうかがう燕の子
【谷口 好美】
さりげなく生きて幸せ古団扇
【西端 美穂】
葉蔭より熟せし桃の重そうに
【笹谷 路子】
青すすきさざなみのごと風の中